ワークフローシステム導入で実感したPDCAサイクルの回し方
ワークフローを導入する主な目的は、
- ペーパーレス化
- 承認フローの自動化
に目が行きがちです。
現状をそのままの形でワークフローに乗せると、馴染みのあるレイアウトのまま電子化されるので導入時にユーザーが混乱する可能性を低くできます。
一方で、紙の書類はシステム的な制限が基本なかったはずのですが、例えば同じような内容の書類(例えば、稟議書)でも内容やその時の会社の状態によって、臨機応変に承認ルート・承認者を変更する事が出来てしまっていた事が、システム化により少なからず制限が掛かったり手間が掛かるようになる事が多く、想定以上に使い辛くなってしまうケースも発生します。
私が経験した中では、どうしてもシステム的な制限では使い辛くなってしまう書類(稟議書など)は紙のままにして、単純な申請書などのみをワークフローに切り替えるという方法と取りました。
なぜそうしたのか?
という理由ですが、当時は導入後の効果を直ぐに出すような指示が経営層から下されており、全帳票の洗い出しをして取捨選択や断捨離などをやっている時間が正直なかったという点が大きかったのです。
しかし結果的には、稟議書など特定の担当・部署が使うものではなく、ほぼ全社員が使うであろう各種届書など比較的単純なものから対応する事で、電子化+ワークフローによる業務改善効果(定量効果)を示すことが出来たのでしょう。
兎にも角にも、先ずはやってみてから問題点を分析し改善した上でまた運用の反映させていくという、正にPDCAサイクルのお手本みたいな案件だったなと今では思います。
PDCAは
計画→実行→検証→改善という流れですが、これが
実行→検証→改善→計画だって良いわけですよ。
必ず計画から始めないとダメと言うルールはありません。
計画に何日も何カ月も掛けても疲れるばかりで、その後 実行→検証 段階で息切れしてしまっては全く意味がありません・・・。
実行できる段階で、条件を付けて(対象範囲を狭くするなど)取り合えずやってみてから、その結果から更に考え改善していくという方法は、最終的には意外と時間が掛からず良い結果を産む事が出来るように思いますよ!
投稿者プロフィール
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物流系基幹システム開発、製造業社内SEを経験後、士業法人で社内SE兼マーケティング業務を担当。経営者の考えを知り、業務改善に有効となる提案を提示できるよう、日々精進中です。
【保有資格】
ITコーディネーター/上級ウェブ解析士/上級SNSマネージャー/デジタル庁 デジタル推進委員
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